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2009年4月 1日 (水)

新年度にあたり『武士道と道徳の真髄』を考える

原監督が熟読したという新渡戸稲造の「武士道」を読んでみた。

武士道を初めて定義した文献として世界各国で賞賛された文献だという。

アメリカ大統領のセオドア・ルーズヴェルトはこの本を読んで感動し日本びいきになり、ひいては日露講和条約の調停役を引き受けるきっかけにもなったとも言われている。

しかも特筆すべきは新渡戸稲造が日本語で出版せずに英文で出版したというから驚き。

(一説にはポーカーをしながら口述したとも言われている)

とんでもない天才が100年以上も前にいたもんだ。

(無知ですいません、旧5千円札の肖像でしか知りませんでしたわ)

俺が読んだのはPHP文庫から出版されている岬龍一郎さん訳の版。

内容は難解であり、熟読まではいっておらず大意をつかんだに過ぎないが、なるほど・・・教本に値する一冊だ。

しかも巻末にある岬龍一郎さんの解説が印象深い。

曰く「日本人の道徳律は儒教に負うところが大きく、孔子は五常の徳『仁・義・礼・智・信』を主体として『忠・考・悌』を合わせた八つの徳で人の倫を説いてきた」

「新渡戸は武士道の基本的精神として『義』を支柱に置いた」
(部分意訳)

・・・出たな。

俺達の世代には縁が深い『仁・義・礼・智・信・忠・考・悌』。

いや、儒教じゃなく30年以上前のNHKの人形劇「新八犬伝」で
(ノ∀`) 。

爆発的な人気番組だっと思う。

TVの新八犬伝では『仁・義・礼・智・忠・信・考・悌』の並びじゃなかったかな。

『義』の玉を持つ男は・・・ああ、犬川額蔵(荘助)ね(Wikipediaより)。

八犬士一の苦労人とな・・・そこまでは覚えていない。

話が横道にそれたが、とにかく武士道と道徳の真髄は密接な関係にあることを知った。

岬さん曰く、武士道精神はわれわれ現代人の中にも残っていると言う。

今でもわれわれがよく使う「卑怯者」とか「恥を知れ」という言葉はその現われだとか(なるほどなあ)。

しかし、今もそれを国民的精神として持っているかと言えば、答えは「No」であると言う。

「物質主義・経済至上主義のもとに効率化だけを求め、社会人として守るべき公徳心を忘れ、人情をなくし、住みづらい世の中を作ってしまったのは、誰であろうわれわれ日本人そのものである。」との事。

そして岬さんはこう結んでいる。

「日本人の伝統的文化遺産ともいえるこの武士道を、いまこそ再評価していい時期なのではないか」

・・・無茶苦茶に共感する(変な日本語だなあ)。

武士道を語るにはあまりにも小さな話で恐縮だが、やたら商業主義のみに走りすぎる飲食店や、立派な大人の通勤電車での身勝手なマナーなどに最近辟易していたところだ。

思いやりや譲り合いを日本人は美徳としてきたのではなかったか。

う~む、恐るべし「武士道」。

もう少し熟読してみようと思う。

しかし、まずは自分の行動から律さなければ。

今期は武士道精神で勝つぞ!

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