
関西遠征二日目3杯目。
「神座」と書いて「かむくら」と読む。
この店は記憶を頼りにず~っと探していた店だ。
20年ほど前、会社の後輩の結婚式で生まれて初めて足を踏み入れた地、大阪。
恐らく土曜日の夜だったと思うが、披露宴~二次会が終わり、同期入社の連中とミナミに繰り出した俺達悪ガキ一行様。なにしろまだ26歳ころだからやりたい放題(おい!)。
そして俺にとって道頓堀界隈は見るものすべてが珍しかった。
「おお~これがナンパ橋かぁ」なんて調子でおのぼりさん丸出しだったなあ。
既に数年前に阪神タイガースが「バース、掛布、岡田」の3連発で優勝し、ファンが道頓堀にダイビング(85年の優勝のときから始まったのかもしれない)しているニュースなどを目にしていたし、有名なグリコの看板、そして今は無き「くいだおれ太郎」(当時俺のメガネは太郎と同じ形で、よく似てるねなんて言われていた)など、テレビでしか目にしてなかった街を歩き、感動したのも古き良き思い出だ。
で、へべれけに酔っ払って、当時奈良支社に勤務していた同期のN中に連れて行ってもらったのが、白菜が一杯入ったラーメンを提供する店。
滅茶苦茶旨かった記憶だけが残っていて、店の名前はすっかり忘れてしまっていた。
5年ほど前から大阪に行く出張が増え、時々俺の中のまぼろしのラーメンを探しに道頓堀に出かけてみたが、探し当てられなかった。
もしかして「金龍」かも知れないと思ったが、徒労に終わった。
先週何気なくラーメンDBを見ていると、「白菜」の文字が目に入った。
ん?んん?・・・んんんん~!Σ(゜Д゜;)ここだ!間違いない!
「彩華」に似たラーメン!そうそう間違いないぞ。
なんと「金龍」の裏手かあ。何度も看板は目にしていたろうに灯台下暗しとはこのことか。
で期待に胸を躍らせながら訪問。入店は17:30頃。
お店は3つに仕切られているみたいで、この時間はそのうち1つだけを使っているようだ。
そりゃこの立地では完全に酔った客ねらいだわな。
カウンター5席が背中合わせになるような空間の一番奥に座りメニューを見る。
前客はアベックの二人のみ。
お昼の「塩元帥」が少々効いている。あっさりと食べることにしよう。
少し迷って「小チャーシューラーメン」680円也を注文。前払いらしくスタッフに支払う。
壁を見ると古い色紙がびっしりと張ってある。
俺に一番近いものは・・・ライオネス飛鳥Σ(゜Д゜;)・・・ビ・ビューティーペアだ(´ー`)。
さすがに古くからの店らしく「これぞ大阪の味」なんて書いてある色紙もある。
・・・否が応でも期待が高まる。
で、5分ほどでラーメン提供。
スープから・・・うん。うん?・・・うん・・・期待とすこしだけ違う。
もっと辛いスープだったような気がしていたが・・・
恐らく札幌の「彩華」と記憶がごっちゃになっているんだろう。
後でクチコミを見てもここは辛い系のスープではない。
まあ、これはこれで旨いよ。
カウンターに置いてあるにんにくと豆板醤をいれたらグッとスープが良くなった。やはり旨い。
チャーシューは取り立てて評価するほどのものでもない。
やっぱり最大の特色はこの白菜。
う~ん、この感じ。旨いじゃん。シャキシャキ感がいい。
麺は中細の若干縮れ麺。まあ・・・これもこんなもんかな。
総じて言えば・・・大したラーメンじゃあない。やっぱり飲んだ後に旨いと感じるラーメンだ。
しかし、俺にとってそんなことはどうでもいいのだ。
時を経ること約20年、再びこの神座でラーメンを食べられたことで大満足だ。
そう言えば、この店に案内してくれた同期のN中。
その後、会社を辞め大阪でキャバクラの店長を務めていると噂を聞いたのが15年位前。
その後どうしたのだろう?もはや連絡の取りようも無いが・・・
夜、この辺りをうろうろしてたらバッタリ・・・なんてことは無いか(゚ε゚ )。
ああ、それにしても久しぶりに思い出に浸った。感慨深い1杯だった。
さあ、これにて関西遠征終了。東京に帰ろう!
2009年4月15日大阪道頓堀